愉楽犇弑逆

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林真理子の新聞小説「愉楽にて」が終わった。やたらと多い登場人物のほとんどは酷く豊かで社会的な地位も高く「愉楽」だけが感心ごとだ。その日常を描く作者の筆にも熱さが感じられない。そんな煩わしいものを読み欠かすことがなかったのは、50過ぎの女性についての記述が興味深かったからだろう。どんなひとにも同じように「死」が訪れるというオチが取って付けられて、終わりは淀みがなかった。終わった次の日には紙面の同じ場所に違った小説が載っている。これはすごい。池澤夏樹「ワカタケル」。雄略天皇の物語と聞くと退いてしまうけれども、今のところ熱い文体に引っ張られている。弑逆、犇、喋々喃々、嫋嫋、3日分でこれだけの日本語に初対面なのだから、本はたいして読んでいないということだ。失礼しました(笑)。写真はブラジル先住民の椅子展から。
2018/09/06(Thu) 09:49:04 | doglog

Re:愉楽犇弑逆

omachiさんありがとう。トライします。
doglog(2018/09/13(Thu) 08:03:09)

Re:愉楽犇弑逆

歴史探偵の気分になれるウェブ小説を知ってますか。 グーグルやスマホで「北円堂の秘密」とネット検索するとヒットし、小一時間で読めます。北円堂は古都奈良・興福寺の八角円堂です。 その1からラストまで無料です。夢殿と同じ八角形の北円堂を知らない人が多いですね。順に読めば歴史の扉が開き感動に包まれます。重複、 既読ならご免なさい。お仕事のリフレッシュや脳トレにも最適です。物語が観光地に絡むと興味が倍増します。平城京遷都を主導した聖武天皇の外祖父が登場します。古代の政治家の小説です。気が向いたらお読み下さいませ。(奈良のはじまりの歴史は面白いです。日本史の要ですね。)

読み通すには一頑張りが必要かも。
読めば日本史の盲点に気付くでしょう。
ネット小説も面白いです。
omachi(2018/09/13(Thu) 00:21:04)
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木下道郎 ・ 建築家
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