ムクドリ

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近江八幡街歩きで出会ったムクドリ。羽ばたいた瞬間のかたちが不思議。

カラス

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国立博物館で出会った人懐っこいカラス。よく見るとかわいい。仔ガラスかなあ。

ハス

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不忍池の一面に散らばる華の跡の陰に鳥の囀りが聴こえる。

トルコキキョウ

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清楚な白が微かに舞う夜長が愉しい歳になっている。

トリカブト

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可憐な花を咲かせるこのコに毒があるようには見えない。

奈良町ホステル

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居住研修旅行の奈良での宿は築160年の商家を改装した「奈良町ホステル」。中心になっている建築は奈良市の文化財に指定されていて改築が思うようにできないので、周囲の蔵などの建築とそれらのあいだに生まれる余白を使って、小さな街のような空間をつくりだしている。小屋裏が剥き出しになった大部屋に2段ベッドが並ぶ空間はドミトリーのようだ。強い睡眠力でどこででも即眠ることができる私も合板1枚で仕切られた隣室でのゴキブリ大騒ぎには軽く目が醒めた。明け方は記録的集中豪雨で大雨漏り。おもしろい体験だった。時が深く刻まれた建築を街のなかで再利用しながらゆっくりと一緒に育って行くのがいい。

番鳥

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この仲の良さは番鳥かもしれないと思う秋

魁夷

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日本の家の傍らで出会った魁夷の鳥に惹かれる

意匠

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秋の空の碧さに似合う尾の長い鳥の意匠

ひよっこ

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「ひよっこ」はドラマそのものも面白かったが主題歌もいいしその背景に流れる画像も秀逸だった。昭和の匂いがするモノと手作りのミニチュアを新しい技術を駆使して懐かしい小編にまとめあげている。生活をするたくさんの人々がひとりひとり描かれているのはドラマそのものと同じだ。犬も駆けているし鳥も飛んでいてその影まで描きこまれている。田中達也の見立てのなかでは畳の田圃がドラマの主題にぴったりだ。「ドラマでもあり得ない」演出もユーモラス。あと8回で終わってしまうのは寂しいが「時子さん」にはまた別の役で会えるらしい。

ミニチュア

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ミニチュアはどうやって間違えたのか元の英語はminiature。細かい模型はそれだけでも魅力的だが縮尺の異なるモノと並置することで思わぬドラマが生まれる。その効果にユーモアをブレンドして楽しい作品を作っている田中達也展に足を運ぶ気になったのは時子さんのおかげだ。SNSで評判が伝播し会場のデパートは日毎に入場者が増え会期末には長蛇の列ができていた。写真OKなのはうれしいが細かすぎて思うようには写らない。背景の犬は写真で手前に1/100くらいのアラビア装束の人とラクダがいる。スフィンクスという見立ては面白い。

なかづり

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京都から近江八幡に向かうJR車中で出会った「なかづり」が面白い。おそらく「ひよっこ」のタイトルバックと同じく田中達也さんの手になるものだろう。恒例の居住京都研修旅行は年を追うごとに充実したものになってきている。一緒に旅した学生のひとりがアップしたインスタに「26人の小娘と魅力的な先生たちが大好きよ」と言葉が添えられていてうれしくなった。私たちのチーム力を端的に言い表している。

上五島

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小値賀ぶらぶら 7。長崎港から小値賀に向かうと上五島の中通島を経由することになる。小値賀島の14倍168 km²もあるからレンタカーで回った。29もある教会巡りにはまるとやっかいなので鉄川与助によるものに絞ることにした。隆起によってできた山がちの島は海岸線が深く入り組んでいて小さな漁村が点在している。青く澄んだ海に縁どられた地形が造り出す景観は美しい。ここのところ何年も運転したことのなかった車は面白かったが、不思議な飛び方をする鳥が目の前に現れてもカメラに収める術はないし、小さな生き物や草花は見落としがちになってしまう。箱の中から眺めながら素通りするよりも足で歩き五感を総動員して感じる方がおもしろいなと思った。島の北端は細長い岬のような形になっていてその根元のところにあるホテルに泊まった。2012年竣工の瀟洒な建物は南北に走る稜線に沿って建ち西も東も海に面している。内装も白を基調に装飾を控えた設計で悪くない。若いカップルにはたいへん魅力的なリゾートであることはよく分かる。新上五島町と全国展開企業との共同事業だそうで、星野リゾートやAMANとは事業の体質が同一ではないのかもしれないが、地域密着度合いは「おぢかアイランドツーリズム」よりずっと薄い。感動的な夕日も体験して素晴らしい時間を過ごしていながらこういうことを言うのもいかがかなとは思うが、体験するひととしても地域の将来のことも考えて判断していかなくてはいけないのではないかと思う。事業するひとも運営するひとも同じことだ。世界中どこでも同じ価値観・流儀で対処しようとする資本の論理にとっては地域性は商売のためのスタイルの一つでしかない。fbのmichio kinoshitaアカウントにほかの写真を数枚アップしています。

杏仁糕

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アーモンド味の落雁風。東横線渋谷駅で5階分の階段を登るのは不愉快ではあるのだがからだには悪ないようだ。JRで座れることは稀だがメトロは悪くても渋谷からは座れる。からだには明らかに優しいのだがエネルギー消費は当然少ない。

豆花生糖

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ピーナッツ菓子の箱に味があるがよく見ると1942東亞旅行社台灣支部発行とある。久しぶりの新宿駅から歩きは秋の爽やかさだったせいもあって快適だった。天候によってルートを変えることにしよう。渋谷から先の定期券を買っていないのは正解だな。

土鳳梨酥

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台湾土産3題。パイナップルケーキは日本でも有名。京都で体重計に乗ってみたら定常体重を4kg近く超えていた。夏の旅先での幸食が主因なのはわかっているのだが、通勤時の東横線渋谷駅での不条理な乗り換えを避けてメトロ中野坂上から歩くようになって歩行距離が2割強減ったことも影響しているに違いない。ということで昨晩から新宿歩きに変更。

野崎島

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小値賀ぶらぶら 6。「古民家ステイ」で寛ぎ過ぎたせいか往きの乗船が大慌てになってしまった。宿から歩5分のところにある桟橋に走り着いた時には船が僅かにだが離れていたのだ。駆けている途中に町の人に「乗っていきなさい」と声をかけられて逡巡した私はさらに遅れて、再接岸してくれた船に息せき切って文字どおり飛び乗った。小値賀は17の島からなっていて、うち11が今は無人島。そのうちの1つ野崎島へは1日2便の町営船で渡る。7時25分発で往き、15時10分発で帰るしかない。7時間の滞在で闇雲に歩き回るには島は大きい(7.36 km²)のでガイドツアーに参加した。野崎島には「閉校になった学校」を改修した「自然学塾村」があって簡易宿泊ができるほか島に関する情報を提供している。この町営施設は平日はここに泊まっている小値賀島出身のガイドさんと通いの若者の2人で運営されている。若者が地元出身ではないのをもどかしそうにしていた地元のガイドさんからじっくり話が聞けてよかった。一連の「小値賀ぶらぶら」に書いていることの多くはここでの学習が元になっている。隆起による2つの険しい山に海底火山による玄武岩の土壌が合わさっている。北部にある「沖ノ神島神社」は五島列島で最初の神社で古くから神官が島に住み着いた神々しい島だったようだ。そういった背景があって小値賀島とは異なりキリシタンが隠れ暮らすことができたのだろう。明治も終わるころ禁教が解かれて鉄川与助により建てられた野首教会は1971年には信者が不在となり、町による修復を経て現在は「おぢかアイランドツーリズム」が管理している。天敵のイノシシは人が適宜退治をして、野生のキュウシュウジカが芝の上を走り回る環境が整いつつある。港近くの野首集落では住まい手を失った家屋が朽ち廃れさみしい情景になってしまっている。日常の暮らしがなくなってしまった野崎島は、小値賀島とは違って観光地として未来を模索していくことになる。fbのmichio kinoshitaアカウントにほかの写真を数枚アップしています。

grass yellow

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蝶は動きがせわしないから写真に撮りにくいのだがこの個体は花でもないところになぜか長逗留。キチョウEurema hecabeシロチョウ科キチョウ属。

water strider

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洗足池の脇の模擬水田の清流にはアメンボがいた。写真は簡単ではなく肉眼とは違った絵になる。Hemiptera Gerridaeカメムシ目アメンボ科。水黽、水馬、飴坊、飴棒といった当て漢字がおもしろい。 

spotbill duck

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洗足池の現場が終わって洗足池から遠ざかることが寂しい。冬場は鳥だらけだったのが夏のあいだは見た目は静かだがしばらく落ち着いて目を凝らすと生き物はたくさんいる。最後の一日の5時間の読書の合間に捉えたいきもの。これはおそらくカルガモAnas zonorhynchaカモ目カモ科マガモ属。下に隠れている羽根の青が好きだ。

アコウ

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小値賀ぶらぶら 5。植物や鳥には細かい地域差があってその分布は少しずつ容態を変えながらも緩やかにつながっている。小値賀や上五島で初めて目にした巨木「アコウ」は山口県高知県あたりより西から台湾、東南アジアに自生する。濃い緑の葉が枝を広げて生い茂る様が独特だ。沖縄の集落で独特の並木を形成する「フクギ」の分布はもう少し南よりだがどこか似ているところがある。対馬、五島、長崎で見られる「ヒトツバタゴ」は朝鮮、台湾、中国に分布する。このような地域性の強い植物が好きだ。親潮・対馬海流の大きな流れを基底とした植生のつながりは文化の連続性を暗示している。福江島では沖縄や朝鮮とのつながりが感じられたが、小値賀と朝鮮は俄かには結び付かなかった。一方、福江島の名物「鬼鯖」はここでは影も形もないし、上五島の「紀鮨」は中通島のしかも一集落奈良尾だけの名物なのだそうで、近代以降の島嶼間のつながりは意外に希薄なのかもしれない。一筋縄で括り切れないところが面白い。南隣の上五島に29も教会があるのに比し小値賀島には教会は見うけられない。地勢が平坦であるからという説明で簡単に納得してしまってもいいのだろうか。小値賀島の東岸にある「地ノ神島神社」は対岸の野崎島の「沖ノ神島神社」と対をなしている。あいだを遣唐使が通ったのだそうだ。その野崎島には神社を隠れ蓑にキリシタンがいたそうで無人島となった今「旧野首教会」が残されている。豊かな自然がつくる美しい景観の中に看過できない現代の痕跡もある。1981年にできた上五島空港と1985年にできた小値賀空港がともに2006年から休止しているのだ。おいしいビジネスをして税金を中央に上納する役割だけは果たしたということだ。野崎島の真ん中の山がくびれたところには海岸から46mの高さを有するダムが2001年に造られている。小値賀島側から見えるダムの斜面は芝で覆い隠されてはいる。このダム湖の水が海底パイプを経由して小値賀島の灌漑用水になって島の生活が衛生面で改善されたというから、ことの良し悪しはよくわからなくなってしまう。思わぬことまでいろいろと考えさせられる実り多い旅、ということにしておこう。fbのmichio kinoshitaアカウントにほかの写真を数枚アップしています。
ブログを読んでくれた「おぢかアイランドツーリズム」の方からメールをいただいた。
「小値賀島にも1つだけ教会はございます。ただ外観は普通のお家で、中に祭壇がありマリア様は野崎島の教会のものです。小値賀にもごくわずかですが信者さんがおり、日曜日にはミサが行われています。」とのことですので本文を修正しました。

臨界

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[laatikko] 「座高円寺」と続いた建築の一日の締めは北山恒さん。「モダニズムの臨界」出版に合わせた藤原徹平さん中川エリカさんとの対談。本は読み応えがあり過ぎてまだ読了していないから北山さんの方向性に共感するとだけ記しておこう。余談だが、臨界というのは異なる状態の境目のことで北山さん的には「切断」なのだろうが、核分裂連鎖反応に関してもっぱら使われる単語であるために、よくわからない含みがある。不思議な言葉だ。出版の仕掛人である真壁さんのネーミングのようだが、北山さんの論考集に相応しい刺激的なタイトルだと思う。写真は「洗足池の集合住宅」ペントハウスの屋内と屋外のゆるやかな境界で「臨界」とは関係がない。鉄壁だったはずの容器の外で核物質が臨界状態にあるというありうべからざる事実はわれわれの記憶からほとんど消えてしまいつつある。

結界

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建築で始まった土曜日は伊東豊雄の「座高円寺」へと続く。この市民劇場の劇場と街との結びの領域には巧みなしかけが施されていて、ホワイエ+階段がみごとに街につながる場になっている。光が神々しいから結界のようでもある。このしかけは「臺中國家歌劇院」にも援用されているから、そこにかかわったMs.Changにとっては感慨深かっただろう。陽が射していたせいか私にとっても以前来た時以上のインパクトがあった。こういう光は写真にとってはありがたい。写真が得意な彼女はiPhoneに魚眼アッタッチメントを取り付けていいスナップを残してくれた。シャッター音が鳴るのは日本だけだと言っていた。彼女が改札を出る時に取り忘れた3day passが戻ってくる可能性はゼロに近いと思いながらも駅員に相談したら、忙しいなか手際よく捜索してくれて、思いもよらず戻ってきた。これも日本だけだのことだろう。

境界

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photo by Lingyen Chang

伊東豊雄の「臺中國家歌劇院」見学でお世話になったMs.Changが東京に滞在中なので[laatikko]に案内することにした。街に対して曖昧な境界で接している小住宅は台中在住の彼女にとって興味深かったのではないかと思う。ジェレミー・ステラの「東京の家」のテレビ取材や展覧会でお世話になったクライアントには事務局から託されていた2冊の書籍もお届けすることができた。家が出来てから家族に加わったお嬢さんがもう小学生になっている。ステラさんの写真は都市の一部として家を捉えていて、一目瞭然というわけにはいかず、彼女が肝心のページを探し出してくれたところ。孫のようだ。

笛吹郷

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小値賀ぶらぶら 4。かつて海の交易や鯨漁で栄えた小値賀の豊かさの片鱗が今の笛吹郷にはまだある。空き家となって廃れてしまいかけていた建物を「古民家」として活かすことで街が息を吹き返しかけているのではないかと思う。明治後期に建てられた商家跡を改修した地域交流スペース「商家尼忠東店」も同じ流れにあるのだろう。街並みに溶け込んだ開けっ放しの場は旅行者にも開放されていて、私たちが残った食材でつくった「島弁当」を食べていると、中学生がぱらぱらとやってきて、テレビをつけてゲームをして彼らなりの交友を楽しんでいた。管理者がいないのだからのびのびとしている。その昔卓越した判断力で小値賀の地域繁栄に貢献し造り酒屋などで財をなした小田家の屋敷跡は「歴史民俗資料館」に生まれ変わっている。展示はかつての小値賀の港が東シナ海全域に深く繋がっていたことを物語っている。柳田国男によって「困窮島」と命名された島特有の制度についてはここで初めて知った。小値賀の17島のひとつ大島で享保の飢饉の頃から続いていた制度で、大島の最困窮世帯を隣の宇々島に移住させて税制上の優遇措置を与えて立ち直らせるというもの。群島としてひとつの社会を形成している小値賀の物語に触れて、こまごまと錯綜する狭い路地歩きがよりいっそう味わい深いものになり、何匹もの街猫にも出会って、もう少しでも深く街を知ってみたいと思い始めた。街を訪れた人がその街の暮らしぶりや歴史や自然に触れてその街に興味を抱くようになることが街の未来にとってたいせつなのだと思う。そういった意味で「おぢかアイランドツーリズム」の試みを評価したい。fbのmichio kinoshitaアカウントにほかの写真を数枚アップしています。

172cm×2

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朝ドラの「ひよっこ」にはまり続けている。具体的なモデルがいないゆえの自由な物語展開が功を奏しているのだろう。ひとの暮らしぶりの機微を細やかに描く温もり感は終始変わらない。その状況の中で快活ながらどこか微妙な陰りも感じさせる時子さんを私は好きになっている。そのことをインターンシップの学生に話したらすかさずスマホを調べて13歳年上の俳優?Aとの仲を噂されていると不愉快そうに教えてくれた。時子さんは今はツイッギー・コンテストに挑戦していて懐かしいミニスカートが172pの長身にぴったりと似合う。偶然、その学生もクラスで圧倒的に目立つ172pで歳も1つ違い。そのAのファンのようだが、ガセとのネット情報も少なくないから、気にしないように。写真はスタジオ近隣で随一のラーメン「製麺rabo」で一緒に食べた「支那そば」「塩ラーメン」。これで今月のラーメンは終わりだ。こんな旨いものを自由に食べられない不条理。

3weeks @ 3years

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北山恒さん谷内田章夫さんと3人の「ワークショップ」だったころ、勤め人にはできないことをやろうと、3人が交代で1年に1人ずつ4か月の旅に出た。日常を離れ建築に浸り結果をスライドで報告し皆で共有する。長旅の奥深い魅力に気づいた私たちはその後1month @ 3yearsのルールをつくりスタッフにも適用した。3年務めると有給の1か月海外休暇をとってそれで卒業する人もいた。刺激的なチームに育って行った。何故か30年近く経ってふとそのことを思い出し今のスタジオで3weeks @ 3yearsを実行しようと思い立った。昔に戻るためではなく新しい自分に変わって行くためだ。たまたま洗足池の集合住宅で一区切りをつけたスタッフが早速旅に出る。とてもうれしい。昔は旅立ちの前夜に皆で壮行会を開いて飲み明かしたが、時代は変わり「良い旅を」と声をかけただけで送り出してしまった。昨日は洗足池の集合住宅の雨で遅れてしまった竣工写真撮影で、私一人で立ち会って、いつもお世話になっていることがよくわかった。写真は現場近くの「ふじ食堂」で2人で飲んだ記録。昼でも誰かが酒を喰らっている町の食堂の居心地の暖かさは侮れない。

7months in a row

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8月31日が月10日目の休肝日になり7か月連続10日以上休肝の新記録が達成できた。2003年に記録した6か月連続を14年ぶりに更新する偉業だ(笑)。飲みに誘われたのを断ったり、美味しいものを食べながら飲まなかったりするのは禁じられているから、そう簡単なことではないのだ。8月は旅をしていた日が多く休肝可能日が少なかったので、月末は背水の陣に追い込まれ、うっかり飲んでしまった夢までみた。晦日は仕事に専念していてサッカーの試合があるのを忘れていたのが幸いしている。長崎の件の店で縁のある吉田麻也が活躍していたのがうれしかった。これで年間の休肝日率が.323。体調はすこぶるいいのでこのペースを堅持していくつもりだ。写真は長崎のヴィッラでの一献。ほどよい距離感の厨房で高校同期がマグロ鮨風サラダを仕上げてくれている。シチリアの白によくあって美味しかった。今朝は7時半から洗足池の集合住宅の撮影。朝の部を終え翡翠に会いに洗足池に来ている。北山さんの「モダニズムの臨界」を精読しながら夕の部に備える。

古民家ステイ

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小値賀ぶらぶら 3。小値賀の宿泊は「古民家ステイ」「民泊」が用意されているほか港近くには旅館がいくつかあった。3か所に6棟用意されている「古民家ステイ」のうち「日月庵」と「先小路」に1泊ずつ泊まった。布団が敷かれる和室の他は大きめのワンルームになっていて、自炊できるようにしっかりした厨房が用意されているほか洗濯機もある。窓から漁港が見える「日月庵」には黒塀で囲まれた庭があって、檜の湯舟につかりながら庭を愛でることができる。「先小路」は路地に建つ町家をリニューアルした空間で下階に広い土間と寝室、上階に主空間がある。鍵ひとつでプライバシーをロックするホテルとは違い、街とのつながりが曖昧でそのせいかいつになく寛いだ夜になった。どちらも街中に位置しているのだが、街はひっそりとしていて「スーパー」という名のよろずやと魚屋を兼ねた酒屋だけは開いている。食べ物屋は基本的に予約制か出前式だから街の賑わいはない。普通なら「泊まる」場所に付属している「食べる」「飲む」「遊ぶ」が島中に分散隠遁していて街全体で「泊まる」機能が成り立っている。朝食、鮨などのデリバリーもある。「米、野菜セット」には島味噌、小値賀魚醤も付属していて、幸せな島のご飯を楽しんだ。来島者をこの仕組みの中に溶け込ませるために「おぢかアイランドツーリズム」がきめ細やかに機能している。このサービス提供機能が、外注ではなく内在であることが「ツーリズム」による再生計画の成否に大きくかかわっていくのではないかと思う。上五島に新しい魅力を付け加えている人気ホテル「マルゲリータ」が、運営を「際コーポレーション」という全国的企業に「外注」しているのと好対照である。ネットを駆使した格安宿泊に慣れ親しんでいる私は正直なところ1泊¥29,000-を高いと感じていたが、そういう考え方では街は成長して行かないということがよくわかった。小値賀はわたしたちの国にも未来があるかもしれないということを語っているのではないか。やっと軌道に乗った「おぢかアイランドツーリズム」がさらに豊かに成長していけるように及ばずながら応援していきたいと思う。fbのmichio kinoshitaアカウントにほかの写真を数枚アップしています。

勝沼

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富士吉田から富士急行・JRを乗り継いで勝沼の[chateau mercian]へ。こちらは竣工7年になり商業施設としても順調に成長している。細かいところはいろいろと気になることもあるのだが放っておいても大丈夫。成長著しい日本のワインをしっかり楽しんできました。

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木下道郎 ・ 建築家
詳しくはworkshop-kino.com

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