灯台躑躅

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もう3週目になっているのにドウダンツツジが元気。特にハロゲンとの相性がいいようで夜のテーブルを楽しくしてくれています。

記憶

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由比街歩きから。旧東海道沿いの民家は隣棟間に隙間のない町屋形式になっている。妻を接した状態で建て替えが繰り返されて空地や駐車場といった隙間ができているところにはこの写真のような家の残像が残っているところが少なくない。歴史のある街だからこその懐かしい情景。


桜海老

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由比街歩きから。この街にはおいしいものいろいろ。由比缶詰所のマグロ缶、イチウロコの黒はんぺん、渡辺忠男商店のサクラエビにシラスがおすすめ。近くの清水や焼津が遠洋漁業の基地であるのに対して、由比漁港には水深が異常に深い駿河湾に育つ地の魚とサクラエビが水揚げされる。これは桜えび通りと称される旧東海道に面した「店」の暗い家中を海側に向かって撮った写真。適度にデフォルメされたエビが闇の中に美しい。


海に向かう階段

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由比街歩きから。海に向き合った街では神社も同じ向きのようで、旧東海道を東西に歩いていると山側の道の先に直階段がいくつもあり大概はその先に神社。境内から振り返ると階段と海への道が一文字に続きその先の家並み超しに大海原。東名の存在もどこかに消えて由比の本来の良さがしみじみわかります。海に向かうなだらかな傾斜の中に島のような小山もいくつかあってっそれもまたよし。こんないい街までの電車賃は東京から往復\7,340と安くはないので18きっぷ(1回分\2,370相当)がうれしい。この夏にまた行くかな。


鷺に思う

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大学生の娘が清水にいるおかげですっかり馴染になった街、由比。駿河湾に臨む小さな漁港で江戸時代は東海道の宿場町の一つで、昔日の面影がそこここに残る。背ろには山がせまり東西に走る道とそれに直行する海に向かう小坂が街の基本構成。1968年に海辺に東名ができあがるまではのどかな東海道本線が海辺を走っているだけで駿河湾と街が視覚的にも一体であったに違いないが今の街歩きでは鼻だけが海の存在を知る。川には鳥がたくさんやってくるので橋の上でカメラを構えているのが好きなのだが海を背景にはできない。この日は鷺が東海道線の橋梁に悠然と。向こうには東名を走る大型車の姿と空。河口に架かる二つの橋をくぐれば砂浜なのだろうが、ほんものの犬でもない限りそれは叶わない。どうしてこんなことをしてしまったのだろう。お気に入りの寿司屋の大将は「人がいないよな」と街訪れるヒトの減少を嘆くが、経済成長優先の浅知恵のツケであることは間違いない。すぐ脇を列車が通り過ぎまもなく鷺は山の方に飛び去った。
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浮いてはいけない

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photo courtesy of Kyoju
居住空間コース新入生歓迎会のゲストは藤森昭信さん。建築家の原風景と作風の関連性への質疑回答が面白かった。藤森さんは伊東豊雄さんと同郷同世代だそうで、伊東さんの原風景を諏訪湖であるとし、彼の建築の基本に水平感があると読む。メディアテークのそれは私にも良く判るし、弟子である篠アさんも肯定していたから、当たりなのでしょう。ところでこの集合写真をよく見ていただくと私の右手の真上にある白い球が浮いている。ほかの球は上からぶらさがっている。姿勢を崩さずにこの映像を実現するには当然試行錯誤が必要で、何度かトライして名誉のイエローカード。でもこの一枚が残ったことはうれしい。パーティの主題は藤森さんに因んで「自然と建築の調和あるいは縁日」。で4年生が浴衣をコスチュームに選んだのは直球勝負。雰囲気は申し分なかったし十分に幸せだったのだが、浴衣を調達できなかった学生もいるところが微妙。せめてもの救いは一人じゃなかったことかな。彼女たちが写っていないこの集合写真はとりわけ残念。球が浮いているような些事に喜んでいて大事なことを流してはいけない。反省の写真。

mokichi

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湘南の旅の終点は熊澤酒造。相模線のローカルな駅歩10分というロケーションながら多くの人で賑わっています。外形も中身もよくできています。ここのクラフトビールの高評価が賑わいの背景にあるようです。

蝶の夏 続

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湘南の旅から。茅ヶ崎から相模線2駅目の香川にある熊澤酒造の大谷石の舗道に佇むアオスジアゲハ。

threshold

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湘南の旅から、七里ガ浜。川が海に変わる境界での波と流れのせめぎ合い。刻々と変わる水の模様がおもしろい。

蝶の夏

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湘南の旅から、羽化したばかりシリーズ。そういう時節なのかな、蝶も出てきたばかりの感じでした。これはアカボシゴマダラアゲハですね。


[enne] revisited

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一年点検で高円寺の[enne]へ。カーテンと家具が入ってゆっくりと空間が成長していました。スタッフとスタッフ予備軍も一緒に行ってワインで乾杯。幸せな宴。スクリーン越の灯が美しい模様をつくっていました。

蝉の夏

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湘南の旅から。急に暑くなった昼下がり。茅ヶ崎駅近くの厳島神社境内で見つけた羽化したばかりの蝉。羽が限りなく透明です。

篠原一男

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江ノ電散策の動機は篠原一男の住宅見学。1969年竣工の片瀬山の家。私の建築とは違う世界で空間体験が新鮮でした。定型に捉われない強い意志に共感。facebookにアップした写真の中からここに選んだ1枚は茶室。

陰炎

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江ノ電散策の余所見ショット。坂の先に拡がる海の景色を見ようと遠くからしか眺めたことがない鎌倉プリンスの近傍へ。住民協定で無粋な塀を無くしたそれなりの住宅街で見つけた妙に気になるフェイク。

望橋

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江ノ電散策の余所見ショット。片瀬海岸に流れ込む川に架かる最後の橋。明るい枠、暗い枠、段々々。不思議におもしろい情景。この手前では子供たちが水遊び。

milvus migrans

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江ノ電散策から片瀬海岸の鳶。空を舞うのが数羽であるのに対し、羽を休めているのはいつも1羽。見張り役なのでしょうね。

翠緑

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この初夏の緑をハナミドリから持ち帰るのは一苦労でした。通勤電車に大きすぎるゆとりは似合わない。周りの人たちの寛容さに助けられました。ドウダンツツジEnkianthus perulatusツツジ科ドウダンツツジ属。葉を落とした赤い刈り込みとはまるで趣きが違います。灯台躑躅という漢字もまた趣きが異。行っては止まるという意味の漢語「躑躅」が源との説あり。名前の由来はおもしろい。英名はazaleaで色名でもある。

柿の木坂鉄道

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遠く三鷹まで選挙に向かう途中のパーシモンホールに出現したミニ鉄道。思わず足が止まって暫し時を忘れていました。嘆かわしい結果に終わって4日後の今朝山手線優先席で元気なおじいさんに席を譲ったら続いて隣の若者に席を譲られました。そうなんだなあ。ありがとうとお礼を言って座り「まだ65歳だ」と見栄を切ろうと思ったらおじいさんはなんと89歳。口をつぐみました。「天皇陛下はえらいよ」と二人で意気投合し3駅ですが幸せな時間。いい一日になりそうだな。

竹尾

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伊東屋の紙フロアの仕切りは「竹尾」。品揃えの豊富さ、ストック方法、ディスプレーの機能美、どれをとっても素晴らしい。なんと撮影もOK、懐も深い。
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伊東屋

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昭和初期の朝ドラに迷い込んで伊東屋の大昔へ。もともと楽しい世界でしたが建て替えを期に一段と磨きがかかりました。文房具ばかりでなく[farm]フロアではレタスが生産されてます。写真はそのフロアに展示されているジオラマ。1904年開業だそうです。

[mr.farmer]

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[alley#1]の打ち上げは野菜カフェ[mr.farmer]。ビールがHeartlandオンリーなのもうれしい。開放的な明るい空間は女の子でいっぱい。写真はローストビーフと野菜いろいろの焼サンドイッチ。

turdus eunomus

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鶫1羽なに想う。遠くの鳥をこんなに引き寄せられるのはコンデジのおかげ。赤外線には敏感なので間を置かずにシャッターを切るのがポイントです。今日はいよいよ選挙。戦争はいやだ!変わらなくっちゃ。

hypsipetes amaurotis

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これは朝の通勤途中だったか忘れましたが、時間のゆとりは十分にとってあるので、鳥休みしばしば。鵯は頭のボサボサガかわいいなあ。

dandelion

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居住空間コース新入生歓迎パーティの招待状を手渡しでいただきました。今年のゲストは藤森照信さん。クールながら手作り感漂うタンポポがわかりやすい。空間のセッティング、料理、音楽、コスチュームなどパーティのプロデュースは4年生の役割。製図室の立派なキッチンで当日のメニューがつくりだされます。楽しみだなあ。今年の新入生は選挙権が降って湧いた世代。この前のレクチャーでも「戦争をしない女」の大切さを話しましたが、みんな投票に行くんだよ。

[alley#1]

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7月2日のオープンハウス時に[alley]を構成する肝心かなめの3要素(大階段、ブリッジ、舗装)がすべて未完だったのは残念でしたが遅ればせながら仕上がり始めました。大階段踏面はゴムチップタイル、ブリッジの上面はホワイトに仕上がって「街への仕掛け」がくっきり浮かび上がってきています。あとは赤御影石ビシャン叩きの帯。15日までに完工の予定です。

新月灯花

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浦沢直樹は前座?で弟の目的は新月灯花。女性4人のハードロックバンドで外形だけで判断するとアイドル・グループなのですが、3・11以降フクシマを手掛かりに行動を続ける骨のあるロックバンドだそう。曲目は自作のほかTHE NEWS「誰かの贅沢で殺されたくはない」岡林信康「私たちの望むものは」欅坂46「サイレントマジョリテイ」などラディカルかつ多彩。演奏はストレートなロックで大音量だから肝心の歌詞が部分的にしか聞き取れないのは残念。7月27日には原発建設に脅かされる祝島でライブだそう。彼女たちの行動力は見習わなくては。骨太粗削のわりに可愛いところもあってのめり込んでしまう予感も無きにしも非ず。今は距離を保ちながら見守っていきたい。

浦沢直樹

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弟に誘われて浦沢直樹のライブ。池袋のadmという小さなハコで4時間立ちっぱなし。空調不良と熱気で汗びっしょり。眼前のロックの迫力に圧倒されました。1990年にコロンビア大学での展覧会=講演会のためにニューヨークに行った時に体験したKnitting FactoryでのLounge Lizardを彷彿させる熱い刺激的な時間。彼の歌うボブディランを聴いてみたくなりました。土曜日のオープンハウスで炎天下8時間立ちっぱなしに続けて常ならぬ体験。スマホに記録された日曜日の歩行量は2.1万歩16km。2日間で焼けました。レクチャー、オープンハウス、ライブ。高密度刺激的幸せな3日間でした。帰りの街がシーンと静まり返っているので変だなと思ったら、聴覚麻痺でした。この半ば恍惚とした沈静感はいい感じ。そのせいか、朝までグッスリ眠りました。36時間経過した今もまだ軽い痺れが残っています。戻るのかな。

double rainbows

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ゲリラ豪雨去って西新宿に虹。外側に反転した虹があるのが辛うじてわかります。事務所の3階テラスからのショットですが酷い眺めですね。トリミングのしようがありません。[alley#1]の大階段も問題なしと現場から速報。

Heartland

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江ノ電散歩。群れをなす観光客から逃れて細い折れ坂を上って行きついた古民家カフェで出会ったハートランド。1986年からずっとこれがマイビール。僅かずつ売り上げを伸ばしているとのことで、うれしい。のんびり落ち着いたいいランチになりました。

あじさい

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あじさいで有名な長谷寺。あじさい待ち90分は遠慮して隣の御霊神社の境内。発声練習中の鶯が耳を楽しませてくれました。

7月2日[alley#1] openhouse

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七里ガ浜の空を悠々と滑空する鳶。姿の均整も非の打ちどころなし。いいなあ。今日は10時から18時まで[alley#1]のopenhouse。みんな来てくれるかな。設計した建築を多くの方に見ていただけるのはうれしい。

7月1日[lecture series]

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七里ガ浜の沖合に帆を張るヨットの群れ。今夜は6時から[lecture series]。大海原に漕ぎ出したばかりの学生たちは前途洋々。3人でworkshopを始めたころの話もまじえて建築の可能性について話をするつもりです。そのあとの懇親会も楽しみです。


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kinoshita
木下道郎 ・ 建築家
詳しくはworkshop-kino.com

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