「忘れえぬ慕情」

1956年に長崎市内で撮影された、岸惠子主演の日仏合作映画「忘れえぬ慕情Printemps a Nagasaki」が長崎で再上映されていました。これは街角に貼られていた写真の一枚。写真はモノクロですが映画自体は天然色だそうです。グラバー亭での撮影シーンの背後に今回の敷地周辺が写っています。邦題はロマンチックですがフランス語ではTyphon sur Nagasakiとなっていて台風特撮が売り物のよう。映画を観賞する時間は残念ながらありませんでした。
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蒼のまぼろし

長崎空港を飛び立って美しい島並を眼下に右旋回し玄海原発が視界から消えたあたりで電子機器使用可モードに。玄界灘の向こうの雲と平行に何やら青い筋が並んで美しい模様が出来上がっていました。機窓に続くのは島根、高浜、大飯、美浜、敦賀そして志賀。美しい列島の周縁がみごとに狙い撃ちされています。
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みんなでごろごろ

金曜日にまたフクが倒れてみんな一緒の雑魚寝が続いています。明け方ふと目が覚めた時の朝焼けの紅さを写真にしようと思っただけで明るくなりきるまで眠ってしまいました。久しぶりののんびり日曜日。今月は何かと忙しく気付いたら3日以来の休日。一日中ずっと一緒でハヤもフクもうれしそう。長崎のクライアントがウィーンで手に入れてきてくれた過日のディラン・ドイツ公演タイアップのコンピレーションも犬たちの上に流れました。”Pure Dylan”というタイトルでしみじみとした佳曲中心の渋い選曲です。Trouble In Mindの長尺版はここだけにしか収録されていないので要注意です。ディランは21日のロンドンで今年89回のコンサートを打ちあげました。最後のForever Youngではマーク・ノップラーとデュエット。Sonyも何故かこれには寛容でYou Tubeからまだ消去されていません。
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大黒屋再訪

永井荷風の定番を真似てみました。濃いめにつかった新香を主体にカツもグリンピースもあてにしながら菊正宗一合。仕上げにかつ丼とシジミの味噌汁。満足。その昔、粋な店だった名残がところどころにある大黒屋でした。
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長崎 魚の町

長崎は幸いなことに郵政省の住居表示政策を免れていて歴史ある町名が残っています。馬町、船大工町、銀屋町など昔の町の様子が見えてきそうなものもあれば「女の都(めのと)」、「夫婦川町(ふうふがわまち)」といった不思議なのもあります。眼鏡橋近くにはそのものずばりの「魚の町」があるのですが今は魚とは縁がないようです。帰りのバスまでに時間があったので古い木造建物が散見される界隈を歩いてみました。絶滅危惧業態の鼈甲屋の独特の建物が異彩を放っています。川には鯉、空には鳩。公会堂前の広場では物産市が立っていておいしそうなものがいっぱい。夕食用に平野屋の鯖鮨を仕入れ、「とれとれ旬屋」でカップ入りの地酒も用意。身の厚い鯖はみごとにおいしいのですが、甘く煮た昆布が身を覆っているのは残念でした。
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猫小路

いくつもの選択肢がある三鷹の通勤路のなかで最近のお気に入りは廃道計画で話題の「しろがね通り」脇の路地。途中で直角に折れていて車の通行がほとんどなく人通りも少ないので、猫のびのび。小路が折れる所にできた小さな行き止まりにいつも餌が置かれていて毛並みのいい猫の親子が屯しています。
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燒賣 燒麥

山珍居ランチメニューから。どこにでもありそうな燒賣ですがさすがにしっかり。付け合わせはキャベツときゅうりの漬物とザーサイ。この日の汁には椎茸も入っていました。どうして「賣(売)」なのかはわかりませんが、佐賀の老舗中央軒では「焼麦」と標記していて、ホームページに麦でできたものを焼いたものの総称との説明があります。Wikiには北京語では「シャオマイ」と発音し、同音の「燒麥」の字を当てる場合があるとの記述があります。「麥(麦)」なら画展がいきます。英語のWikiのShumaiの項ではHuhhot shaomai、Cantonese siumai、Japanese shuumai、Indonesian siomay、Philippine siomaiなどアジア各地のヴァリエーションも紹介されています。
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長崎から米

帰りのフライトは18:25のsolaseed air。美しい夕暮れの中でフライト準備が絵になっていました。今回は佐賀産の新米、長崎水揚げ長崎加工の干物を持って帰りました。デイベッドでフクの寝顔を見ながら朝日が顔にあたるまでゆっくり休みました。ハヤは毛布の中で、暖かい。
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長崎の朝

また長崎へ。魚ではなく仕事。三鷹とも二軒家界隈とも違う情景。なんと青い網の中にイカが干されています。背景に写っているのが定宿にしている瀟洒なホテル。すでに馴染みの街かどです。
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長崎 岩永梅寿軒

寛永年間に伝来した菓子「寒菊」をつくり続けている老舗があると聞いて長崎諏訪町を訪ねてみました。岩永梅寿軒。和菓子の伝統を守りながら個性的な商品を手作りしている地場のお店です。「寒菊」は予約制で年内分を受け取りに来るのは難しそうなので一月分を予約。「落花生」はピーナツ餡を芯に殻付き落花生そっくりに作り上げられています。「もしほ草」は塩つくりの藻塩草に想を得て昆布と求肥でつくった銘菓。目も口も楽しめます。
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happy 15th birthday

フク15歳。おめでとう。金曜日からは少しだけ散歩もできるようになっています。フクが体調を崩して家族全員の気がフクに集まるようになってから、ハヤは穏やかではありません。あの手この手で気を惹こうとして小さな騒ぎを起こし続けています。フクが少し持ち直してハヤにもゆとりができたかな。ハヤあってのフクの長生きかもしれません。クウとフクは昔からの仲良し。みんな集まってお祝いのつもりかな。
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夜にはバースデーケーキでお祝い。しっかり食べました。
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長崎から野菜

長崎でいい店を見つけました。生産者を明記した野菜・魚を売っている「とれとれ旬家」が宅配サービスを始めたのです。今回は白菜、キャベツ、きゅうり、バジル、ほうれんそう、小松菜、レタスなど近県もの以外は入手しにくい野菜と九州ローカルが確かな「雲仙牛乳」を選びました。価格もローカルでクール便1050円を加えてもお買い得です。最近のセシウム情報では北海道も中国・四国も怪しいということですからこれほどたよりになるお土産はありません。写真は沈む寸前の夕日が須加五々道美術館美術館の階段脇の石垣につくった仄かな影。いい明日になりますように。
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薔薇に翳りなく

旅もいいけど我が家が一番。冬の陽射しの中の花瓶の薔薇に気を取られて朝のお出かけが少し遅れてしまいました。いい日の始まりかな。
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長崎 路地裏

長崎の旅2011年11月初旬¶8月に市役所に行った帰りは宿までの30分ほどの道のりを歩いてみました。気の向くまま誘われた路地で目に止まったこの看板。おいしそうな雰囲気がずっと気になっていたのですがやっと暖簾をくぐることができました。浜町の「はくしか」。
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おでんを10席のコの字カウンターが囲む温かい佇まいは読みどおり。アゴと昆布でとった薄味の出汁は私の好み。ごぼう天、鮑、さといも、ぎんなん等々、壱岐の麦焼酎にぴったり。黄色いからしと緑の柚子胡椒の彩りもきれい。とうふは半丁まるごとでかつおぶしに醤油をかけていただきます。オランダコロッケには期待していた意外性はありませんでした。
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頭を雲の上に出し

長崎へは15:55のフライト。東のほうは雲が多く、やっと富士山だけが頭を雲の上に出していました。もう冠雪しています。
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日が短くなってこの時刻で夕暮れ。西に向かっているのでゆっくりと暮れて行きます。雲はだんだん少なく薄くなっていき色合いも刻々と変化し見あきることがありません。これは電子機器が使えなくなる直前の映像。この後の一番の見どころは脳裏に焼き付けるしかありません。右のほうに頭をちょっと出していではるのは雲仙です。
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長崎ではおいしい魚が待っています。武蔵へ。刺身はネリゴ、オキアジ、フエダイ、鱧。アマダイが焼けるのに時間がかかったのでふと出してくれたヤガラの昆布〆が思わぬ大当たりでした。カマボコの原料になるような「雑魚」なのだそうですが、いけます。
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alone again

長崎に来ています。今回はクライアントは長崎にいないので「ひとり長崎」。写真は長崎湾の夕景に佇む男を撮った10月の写真。一人歩く風の街はこんな感じかな。フクはどうしているかなあ。
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the calico cat

うちのクウとは違う近所の三毛猫。カバーのかかった車の上で、こっちには犬がいるから少し緊張して、キメのポーズです。三毛猫のことを英語ではcalico catというのだそう。布のキャラコから来ているのでしょう。
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the little one

小さな命。世良田出張で雨の中を歩いている時にふと目に止まった蝸牛のおそらく赤ちゃん。踏まれずに道を渡れたかな。Wikiによればカタツムリという名前は特定の分類群を指してはおらず、生物学的には厳密な定義はないそうです。軟体動物門 Mollusca 腹足綱 Gastropoda 有肺目 Pulmonataまではナメクジと同じ。
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starry sky cycle

フクは人の年齢に換算すると100歳にもなる老犬。体力があるので持ちこたえてはいますが、あんなに好きだった食べることができなくなり、水も飲まない容態になっています。私にできることは傍にいてあげることだけなので、楽しみにしていたエストニア音楽祭観賞もキャンセルしました。starry sky cycleと名付けられた吉岡裕子さんの「シサスクのピアノ曲集《銀河巡礼〜北半球の星空》全曲」CDだけはゲットしましたが、まだゆっくりと聴く間がありません。内容についてはピアニストの秋場敬浩さんのブログを読んでいただくのがいいと思います。
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courtesy of takahiroakiba.com

Kerala parota

cochin nivasの評判は上々のようで、ランチタイムは行列ができていることも多く、今回はお気に入りのバスマティ・ライスが売り切れ。で、珍しくパロタをキーマ・カレーで食べてみました。南インド特有のデニッシュ風粉モノで、ナンよりも油分が多く柔らかい感じ。キーマにぴったりでした。
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I'm Only Sleeping

気候の変化もあるのでしょうか、フクがまた体調を崩してしまいました。歩くのにサポートがないと倒れてしまうこともしばしばで、夜は傍らのデイベッドで寝て、生理的要求のための動きを手助けしています。フクに気持ちが向かうほどハヤの心は乱れます。それはそれで可愛いけれどこういう時にはチトうるさい。でも夜中は毛布の中でおとなしくしていました。朝になって体温も下がり気味なので毛布をかけてあげて穏やかな寝顔を捉えました。あと10日で15歳。しっかり生き切ろうね。
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秋のページに柿

秋の風が吹いて舟をたたむ頃。日本の秋の色ですね。柿の断面を口に入れてしまう前に記録しました。葡萄と同じジベレリン処理なのでしょうか、種の跡の幾何学も利いています。カキはカキノキの実。ビワモドキ亜綱カキノキ目カキノキ科。Diospyros kaki。
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犬も歩けば松ぼくり

ランチで外へ出た時には帰りに本屋かレコード屋に寄るのが永年の習慣だったのですが、最近は路地の猫たちをながめたりハナミドリさんに寄って季節の花を教わったりしています。写真はそこで目に留まった長い松ぼくり。Wikiによれば「松ぼくり」は、「松陰嚢(まつふぐり)」が転訛したものだそう。ネットを調べたらこれはドイツトウヒの毬果であることがすぐに判りました。ドイツトウヒ。マツ科トウヒ属。Picea abies。
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炒飯

山珍居ランチメニューから。焼き飯というよりもう少しコクのある味付けでしかもしっかり炒められた独特の炒飯。冬瓜の入ったスープはあっさりしていて絶妙のバランス。「特製烏魚子入り炒飯」もいつかはトライしてみたいものです。
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エストニア音楽祭

11月10日新宿文化センター小ホールでエストニア音楽祭が開催されます。ピアノの吉岡裕子さんが出演。彼女のCDシサスク「銀河巡礼〜北半球の星空」全曲も完成したそうです。

時は流れても

久しぶりに[calvet]へ。ふらっと寄れるご近所ワインバーです。界隈で設計事務所を開いている建築家のタマゴがたまたま隣に。私が結婚した頃の歳という若さにつられて、ついその頃の昔話をしてしまいました。その頃の私から見れば今の私は「おじいさん」。ずいぶんと時間が経ったものです。あいだには仕事でのお酒との出会いもいろいろとありました。Heartland信濃ビール霧島ビールGargeryそしてChateau Mercian。[calvet]の特色はマスターが選りすぐった国産ワインがグラスで数種類飲めることなのですが、ついにその「萌黄」「藍茜」が定番に。うれしいな。
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歩道の上の元気

[doghouse]のメンテで遅い出社になったついでに久しぶりに東中野から歩いてみました。約25分。大久保通りと青梅街道に信号がありアップダウンがけっこうあるので、いつもの新宿中央公園路とはかなり趣が違います。新しい集合住宅ができたり鮨屋が2軒無くなったり、街も少し変化していましたが、びっくりしたのはこの植物。降りかかった試練をそのまま形に残して、公道の上空に自己主張しています。事務所で育っている蘇鉄とはまた違う種類のようです。
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原発労働者の被曝の実態

『原発崩壊〜樋口健二写真集』の刊行を記念して樋口健二(報道写真家)と福田文昭(写真家)のトークセッション 「原発労働者の被曝の実態」が2011年11月4日(金)18:30〜に新宿のジュンク堂で開催されます。詳細はこちら

猫に零余子

[吟品]でお土産にムカゴ(零余子)をいただきました。差し入れのお裾分けなのですが台湾出身の陳さんは初体験だったようです。私にとってもこの季節にふと出会うかどうかの小さな味覚。Wikiで調べてみると山芋の「栄養繁殖器官」だそうで、つまり茎にできたムカゴが落ちてまたそこから山芋が育っていくわけです。面白いですね。仲秋の季語でもあるそうです。戻る途中の路地で猫に見せたら寄ってきましたが、結局、口にはしませんでした。ムカゴはジャガイモの赤ちゃんのようですが、こちらが単子葉ユリ目であるのに対しジャガイモは双子葉ナス目です。山芋。ユリ目ヤマノイモ科Dioscorea Japonica。
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どこかギラグール

週一の居住空間デザインコースへは京成大久保から歩いて通っています。普段は小学生の頃住んでいた本八幡で乗り換えているのですが、代々木公園起点だったので町屋乗り換えを選択し、初めて京成の町屋駅を利用しました。都電荒川線も走る下町にあり、駅前では露天のおばあちゃんが手作り煎餅を売っていたりする庶民的な駅なのですが、ホームからの写真に写った周りは殺伐とした高層住宅ばかり。そんな空気の中で出会ったのが新型のAE。高砂からスカイアクセス線へ分岐するまでは京成本線を走っているのです。あっという間に走り過ぎたAEの面構えに、私は「ギラグール」を連想してしまいます。子供が小さい頃一緒に見ていた不思議なアニメ「恐竜惑星」に登場するカマキリ人間です。幼い頃はそうとう怖がっていました。余談ですがこのスカイアクセス線、空港手前の約10kmは単線なのだそうです。
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窓際の幸せ

長崎の旅2011年10月¶朝9時に長崎を発つフライトは初めて。天気もよく空からの眺めをじっくり楽しみながらの90分。つい真剣に見入ってしまって眠気もふっとんでしまい気持ちよく疲れました。航路はちょうど「太平洋ベルト地帯」。港、飛行場、コンビナートといった近代産業の巨大な足跡が、美しく入り組んだ地形を峻別する恰好の目印になってしまっています。ほんものの緑の中には虫が這ったようなグリーン。原発のほとんどはベルト地帯を避けながら配置されていますが、玄海、伊方、浜岡といった例外もあります。
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空からの眺めでも真打は富士山
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伊豆大島から一列に棚引いていた雲もきれい
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大島の南の利島は「ひょうたん島」のよう

縞の中へ

ハヤとクウの緊張関係も気持ちのいい陽射しの中でどこかに溶けていってしまったかのよう。くっきりとした影の縞の図のおかげで、まどろみの姿は重さを失って地に含み込まれてしまっています。そう言えば今日11月1日は犬の日。ちなみに猫の日は2月22日です。
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photo by Naomi Kinoshita

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木下道郎 ・ 建築家
詳しくはworkshop-kino.com

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